サプリメント大図鑑

クレアチン

クレアチンとは

クレアチンは筋肉中に存在するアミノ酸の一種で、筋肉がパワーを発揮する際のエネルギーを生み出す物質の一つです。クレアチンは最も研究が盛んに行われているエルゴジェニックエイドで、その効果について数多くの研究で確かめられています。瞬発力・持久力向上や筋量増加の効果が非常に高く、「最強のエルゴジェニックエイド」とも称されます。

肉や魚など普段の食事にも含まれていますが、その効果を十分に得るためには1日5gのクレアチンが必要と言われており、この量を肉から摂取するとなると、なんと約1kgの肉が必要となります。こういった食事を毎日続けるのはあまり現実的ではありません。そのため十分量を摂取するためにはサプリメントを利用するのが効率的です。

クレアチンの効果 

エネルギー源となる

筋肉を動かすためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーは体内にATP(アデノシン3リン酸)という形で存在し、ATPはリン酸を遊離してエネルギーを放出し ADP(アデノシン2リン酸)に変化します。

しかし、ATPの量は限られていて、激しい運動では約8秒で枯渇してしまいます。そこで運動を続けるには、ADPにリン酸を与えATPに戻す必要があります。その働きをしているのがクレアチンリン酸です。

なので、クレアチンリン酸の元になるクレアチンを摂取することにより、エネルギーを再び産み出すことができるのです。これにより高強度の運動における持久力が飛躍的に向上します。

 IGF-1(インスリン様成長因子-1)の量を増やす

クレアチンにはIGF-1という筋肉の成長に不可欠なホルモンの分泌を増やす作用が確認されています。これにより、筋肉の成長が促されると考えられます。

細胞増大効果

クレアチンが筋細胞内に入ると、水分も細胞内に引き込まれます。つまり筋肉中のクレアチンの貯蔵量が増えるということは、その分だけ筋肉中の水分量が増えるということです。

これにより除脂肪体重が増加しますが、別に急に筋繊維が増えたり太くなったわけではなく、ただ筋肉中の水分量が増えているだけです。ただし、詳しくは後述しますが、このクレアチンの細胞増大効果により、直接的に筋肥大が促される可能性があります。

抗酸化作用

筋トレを行って筋肉の細胞が活性酸素の攻撃を受けると、細胞膜が酸化されて正常に機能しなくなり、これが筋肉疲労の原因になります。こうした筋肉疲労を防ぎ、回復を早めてくれるのが抗酸化物質です。抗酸化物質は細胞膜を強化して活性酸素による攻撃から守る働きがあります。

また、運動中に生じる活性酸素に結びついて、活性酸素が細胞膜にダメージを与える前にその働きを弱めてくれる作用もあります。さらに、抗酸化物質は活性酸素による細胞膜の損傷を修復する作用もあるので、筋トレ後の回復を促進することができます。

クレアチンの筋量増加効果について

クレアチンの筋量増加の効果については、筋力や持久力が向上してトレーニングの質が向上することで、間接的に筋肉の成長が促されるのだと考えられてきました、しかし最近では、クレアチンが直接的に筋肉の成長を促進している可能性が濃厚になってきました、

どういうことかと言うと、クレアチンが筋細胞内に入ると水分も細胞内に引き込まれます。すると急激に細胞の体積が増加し、細胞が引き伸ばされます。細胞が引き伸ばされると、筋肉の成長過程にスイッチが入り、体内でつくられる筋たんぱく質量が増加すると考えられるのです。

実際には筋量増加に対してどちらの影響が大きいのかは分かりませんが、効果はかなり大きいので筋量を増やしたい方は必ず摂っておきたいサプリメントです。

クレアチンの種類

クレアチンにも色々と種類があり、クレアチンモノハイドレートを始めとして、クレアチンハイドロクロライド(塩酸塩、HCL)、クレアチンナイトレート(硝酸塩)、クレアチンエステル、クレアチンマレートなどがあります。

クレアチンモノハイドレート

最もスタンダードなクレアチンです。クレアチンの効果を実証した研究論文等のほとんどはクレアチンモノハイドレートを対象としています。つまり、効果を実証されているのはクレアチンモノハイドレートだけであり、その他の形態についてはまだ研究段階にあります。商品説明などで「クレアチンモノハイドレートより効果が高い」などと謳っていても、安易に信用しないようにしましょう。

基本的に他の製品は、クレアチンモノハイドレートが水に溶けにくいことから、水溶性を高めようとして開発されたものです。クレアチンモノハイドレートを飲むと下痢をしてしまうという人は、水溶性を高めた塩酸塩や硝酸塩などの形態で摂取すると良いかも知れません。

 バッファードクレアチン

バッファードクレアチンとは、特殊なカプセルに入れられたクレアチンのことです。クレアチンは胃酸によって吸収効率が下がると言われていますが、カプセルに入れることで胃酸の影響を受けにくくなるとされています。最近有名になったクレアルカリンはこのバッファードクレアチンに分類されます。

バッファードクレアチンの利点はなんといってもカプセルであるが故の扱い易さです。カプセルであるため非常に飲みやすく、持ち運びにも便利です。正直効果に関してはクレアチンモノハイドレートを凌ぐという実証データはありませんが、この点は他のクレアチンと比較して大きなメリットと言えます

 クレアチンナイトレート(クレアチン硝酸塩)

クレアチンと硝酸を分子レベルで結合させたものです。硝酸塩は水に非常に溶けやすい性質を持つため、クレアチンナイトレートは水に溶けやすく、吸収率も良いとされています。ただし、これは体内でのクレアチンの利用効率とは関係ないので、同量のクレアチンが吸収されれば、クレアチンモノハイドレートと効果は同じであることに注意してください。また、硝酸塩由来の一酸化窒素が血流を良くし、パンプアップを増大させる効果も期待出来ます。

 クレアチンハイドロクロライド(クレアチン塩酸塩、クレアチンHCL)

クレアチンと塩酸を分子レベルで結合させたものです。胃酸の影響を受けずに吸収されるため、吸収効率が良いとされています。そのため、一回分の推奨使用量はクレアチンモノハイドレートの1/5の1gとかなり少量です。

 クレアチンマレート

マレートとはリンゴ酸のことです。クレアチンにマレートを結合させることによって、普段のモノハイドレードより吸収が格段に上がると言われています。

クレアチンの吸収率を高めるためのポイント

クレアチンはインスリンの働きにより細胞内に取り込まれます。インスリンは糖質を摂取した際に多く分泌されるホルモンで、筋肉に糖質やアミノ酸を送り込む働きをしています。

ですから、糖質と一緒に摂取することで吸収率を高めることが出来ます。

また、インスリン感受性を向上させる(インスリンの働きを高める)作用のあるαリポ酸の摂取もクレアチンの吸収率を高めるのに効果的です。こちらはクレアチンと同じタイミングで摂取する必要はありませんが、別々にサプリメントを摂取するのが面倒だと言う方は、αリポ酸配合のクレアチンを利用すると良いでしょう。

クレアチンの摂取方法

クレアチンの飲み方

毎日5gを水やプロテインシェイクに溶かして飲む、もしくはビルダー飲み(スプーンで直接口に放り込んで水で流し込む飲み方)するのが一般的です。この方法だと1ヶ月もすれば体内のクレアチンレベルが上昇し、効果を実感できるはずです。

もっと早く効果を実感したい場合、ローディング法と呼ばれる方法もあります。これは初めの1週間(ローディング期)は通常の4倍の量(5g×4回=20g)を摂取することで、体内のクレアチンレベルを一気に引き上げる方法です。2週間目以降(メンテナンス期)は通常通り1日5gを摂取します。

ただし、これらはクレアチンモノハイドレートに対して行われた研究から効果があると確認された摂取方法であり、商品によってはローディング不要を謳っているものもあります。クレアチンモノハイドレート以外のクレアチンを摂取する場合は、その商品で推奨されている方法に従えば良いでしょう。

また、これは意見の分かれるところですが、3ヶ月に一度ぐらいのペースでクレアチンを摂らない期間(休止期)を設けるべきという意見もあります。この期間は3~4週間が目安とされており、体がクレアチンに慣れて効果が薄れるのを防いだり、腎臓への負担を減らすことを目的としています。しかし、そもそも休止期の必要性については科学的根拠が乏しく、個人的には必要ないと思います。

クレアチンを摂取するタイミング

食後

先述のように、クレアチンはインスリンの働きにより細胞に取り込まれます。食後はインスリンの分泌が盛んになるため、摂取タイミングとして適しています。また、食後なら胃酸の酸度が弱くなっているため、クレアチンが変性してしまう心配もありません。

トレーニング前

トレーニング前に摂取することで、扱える重量やレップ数が増えることが期待できます。実際、プレワークアウトサプリの成分を見ると、ほとんどの製品に何らかの形のクレアチンが含まれています。普段の5gに追加してトレーニング前に2g程度摂取すると良いでしょう。

 トレーニング後

トレーニング後はトレーニングで失われたクレアチンを補充しましょう。プロテインシェイクに糖質とクレアチンを混ぜて摂取すると非常に効率良く吸収することが出来ます。トレーニング前後で合計5g程度摂取すると良いでしょう。

クレアチンの副作用

クレアチンについては十分な研究の蓄積があり、これに基づくとクレアチンは安全であり、短期的にも長期的にも副作用がないことが科学的に実証されています。例えば、クレアチンの摂取は腎臓にダメージを与えるという説がありますが、それはクレアチンを摂取した後に起こるクレアチニン(腎機能の診断に使われるマーカー)の上昇を腎機能の異常と勘違いしたものだとされています。推奨量のクレアチン服用量の慢性的な摂取が、腎機能に有害だという科学的な根拠は一つもありません。また、筋肉がつりやすくなる、肉離れしやすくなる、という説についても科学的根拠は何もなく、むしろクレアチン摂取は体内の総水分量を増やし、水分保持に役立つことが示されています。

ただし、胃腸の弱い一部の人は腹痛を引き起こす可能性はあります。これは概して、一度にクレアチンを多量に摂取した場合や、空腹時に摂取した場合に起こります。腹痛を起こす人は、少量ずつ小分けに摂取するか、水溶性を高めたタイプのクレアチンを試してみるのも良いでしょう。

おすすめのクレアチン

Now Foods クレアチンモノハイドレート

クレアチンモノハイドレートの中で最高のコスパを誇るのがこのNow社の製品です。国産メーカーの1/3程度の値段で購入できます。私も実際に使用していますが、溶けやすさ等も全く問題ありませんし、おすすめです。

 ALL AMERICAN EFX  クレアルカリン

クレアルカリンは、カプセルタイプのクレアチンです。胃酸の影響を防いで吸収効率を高めるとのことですが、今のところクレアチンモノハイドレートよりも効果があることを実証するデータはありません。しかし、カプセルであるため飲みやすく、持ち運びにも便利で非常に使いやすいのでおすすめです。

 DNS クレアチンメガローディングα+

クレアチンの吸収を高めるαリポ酸を配合した商品です。味もレモン風味で美味しいという珍しいクレアチンです。価格は高めですが、αリポ酸を分けてとるのが面倒な人におすすめです。

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